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2009-06-27 10:42
東アジア共同体と興亜論者たちの流れ
山下 英次
大阪市立大学大学院教授
20世紀初頭の日露戦争で日本が勝利したあと、アジア各国から独立の志士たちが続々と日本にやってきた。その人たちを厚く受け入れたのが、頭山満、大川周明、内田良平を中心とする日本の興亜論者たちであった。当時の興亜論者は、欧米列強の植民地支配からアジア諸国を解放するという熱い理念を持っていたからである。
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2009-06-26 14:02
(連載)北朝鮮核開発問題の経緯と展望 (1)
関山 健
東京財団研究員
6月13日、北朝鮮外務省は、同国が5月25日に実施した2度目の核実験に対する国連安保理制裁決議について、「断固として糾弾排撃する」と非難し、(1)新たに抽出するプルトニウム全量の兵器化、(2)ウラン濃縮作業への着手、(3)制裁への軍事的対応、という三項目の措置を実施するとの声明を発表した。2003...
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2009-06-24 10:27
(連載)東アジアに求められる「痛み分け」の論理(2)
矢野 卓也
日本国際フォーラム研究員
現代は、「有限性の世界」である。「右肩上がりの成長」「無限のフロンティア」「飽くなき自由の追求」などといった近代世界を支えた通念が大きく崩れようとしている。我が国にしても、過去、近代化の過程で、自らの持つさまざまな(時として相矛盾する)価値の間でたくみに取捨選択をし、優先順位をつけてきたことで、大...
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2009-06-24 07:47
“猫だまし”で芸人・東国原の勝ち
杉浦正章
政治評論家
「芸人」対「川筋モン」の戦いは、“猫だまし”の奇襲で「芸人」の勝ちというところか。宮崎県知事・東国原英夫に礼を尽くして会いに行った自民党選対委員長・古賀誠は、芸人の自己PRに乗せられた形だ。タレント知事にまで救いの手を求めるとは、自民党も末期症状の極みだ。古賀は総選挙大敗の情勢に、正常な判断を出来...
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2009-06-23 19:16
(連載)東アジアに求められる「痛み分け」の論理(1)
矢野 卓也
日本国際フォーラム研究員
昨6月23日、公正取引委員会がコンビニ・チェーンのセブンイレブン・ジャパンに対し、傘下のフランチャイズ加盟店が販売期限の近づいた商品を値下げして販売することを不当に妨害しているとして、その行為の排除措置命令を下した。公取が乗り出した以上、この事案が商取引上の不正(優越的地位の乱用)という観点から取...
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2009-06-23 12:23
(連載)イラン情勢の動向を(2)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
アフマディネジャド大統領は、どこかの首相も真っ青になるくらいのばらまきを地方中心に行い、それなりの支持層を固めた他、西欧先進国の反応をネガティブ・キャンペーンの軸に据えたムサビ広報には根強い反感もあったようで、一面的な評価はまだ困難である。ただ、オイル・リッチな国がどれほど原理主義的であろうが、過...
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2009-06-22 17:17
(連載)イラン情勢の動向を(1)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
イラン政情の帰趨がはっきりしない。アフマディネジャド大統領の原理主義的言動に対して批判的なムサビ氏が、対立候補に立ち、西欧メディアは希望的観測を含めてムサビ氏の勝利を期待した。80%を超える高投票率も、現状に対する不満分子の噴出を意味するものと解釈され、西欧の期待はいっそう高まった。
とこ...
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2009-06-22 12:57
袴田茂樹さんの論文に触発されて考えること
中山 太郎
研究所客員研究員
袴田茂樹さんの「平和条約問題解決には『痩せ我慢』も必要」の論旨につき、大部分賛成します。ここで「ロシア問題」で、前から気になっていたことを取り上げて、別の角度から考えてみます。
今『国家の罠』という本の著者が「ロシア問題」の権威として、一部の人々にもてはやされているようです。しかし、インテ...
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2009-06-19 13:12
千葉市長選、自民の鈍感さを証明
花岡 信昭
ジャーナリスト
千葉市長選は予想通り、民主党系の元市議、熊谷俊人氏が、自民、公明推薦の前副市長、林孝二郎氏を破って、当選した。31歳、全国最年少市長の誕生だ。自民党の感覚がぼけているとしかいいようがない。前市長が収賄容疑で逮捕され、辞任したのを受けて、その後継者を擁立するというのでは、このご時世に通るわけがない。...
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2009-06-19 13:12
(連載)平和条約問題解決には「痩せ我慢」も必要(3)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
かつてわが国は、「政経不可分」という入口論を主張したが、ロシアが強くそれを批判し、政治関係と経済関係を均衡させて共に発展させるという「拡大均衡」論に政策を転換した。こうしてわが国は経済面での協力に前向きの姿勢を示したが、領土問題は一向に進展しなかった。現在ロシアは、逆の立場から「政経不可分」論を主...
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2009-06-19 07:43
都議選でタイタニックとなるか?:自民党内の右往左往
杉浦正章
政治評論家
いまの自民党は、名家の太ったネズミも含めて、ネズミが「タイタニックだぁ~」と甲板を右往左往している段階だ。問題は、派閥の領袖や元首相・森喜朗などが「政局」で動くかどうかだが、少なくとも7月12日の都議選前にことを起こすことはあるまい。したがって都議選前に首相・麻生太郎が解散に踏み切ることもないだろ...
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2009-06-18 10:37
(連載)平和条約問題解決には「痩せ我慢」も必要(2)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
一方、不思議なことに、ロシア側では日露関係においても今後領土問題の比重はますます小さくなる、といった見解が幅を利かすようになっている。今回の5月のプーチン訪日と日露首脳会談の後、ロシアのマスコミが日露関係に関してどのように伝えているかをフォローしてみる。ロシアの政権との関係も強く、言論界で影響力を...
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2009-06-17 15:51
(連載)平和条約問題解決には「痩せ我慢」も必要(1)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
プーチン首相が5月に訪日し、原子力分野など経済関係の諸協定が結ばれた。7月に麻生首相とメドベージェフ大統領の首脳会談も予定されている。その会談では平和条約問題の解決に向け、ロシアはあらゆるバリエーションについて話し合う用意がある」というプーチンの発言もあった。
ここで冷静に考えてみると、日...
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2009-06-16 07:51
民主党は「二都物語」をどうする
杉浦正章
政治評論家
厚労省局長・村木厚子の逮捕で郵便悪用事件の全容が展望できるようになった。全ては、発端が民主党首脳の依頼によるものかどうか、つまり「政治家がらみ」であったかどうか、に絞られてきている。政治家への事情聴取などへと発展すれば、再生民主党への打撃は計り知れない。永田町では、東京地検による「西松事件」と大阪...
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2009-06-15 20:02
北朝鮮問題に見る誤報量産のメカニズム
大江 志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
北朝鮮の核兵器・ミサイル開発問題は、国連安保理の制裁決議採択により重大局面を迎えた。日本は安全保障上、甚大な影響を受ける近隣国の一つだ。安保理協議の日々の推移から北朝鮮の動向、関係国の反応にいたるまで、日本の各メディアが速報、詳報を競うのはうなずける半面、「勇み足」もあった。健康不安説が強まる金正...
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2009-06-14 23:00
「北東アジア共同体」の夢を立ち上げては?
河東哲夫
自営業
この頃夢想しているのは、20年後に「北東アジア共同体」を立ち上げることを目標に、議論と準備を進め、北東アジアに前向きの機運を作ることはできないかということである。
そのような前向きの旗が前方に立っていれば、日中韓は相争うより、協力することを主眼につきあうようになるだろう。日中の間で綱引きが...
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2009-06-12 21:23
ベトナムにおける反中国感情の再燃
細川 大輔
大阪経済大学教授
南シナ海の領有権問題で中国と対立するベトナムで、中部高原地帯でのボーキサイト採掘プロジェクトを巡り反中国感情が高まっている。この地域には推定埋蔵量約55億トンのボーキサイトが眠っているといわれ、開発資金と技術が不足するベトナム政府は、国営石炭鉱産グループに対し、適切な外国提携先を選定するよう指示し...
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2009-06-11 07:45
民主党「第3者委員会」は「お手盛り委員会」
杉浦正章
政治評論家
報告書を見た小沢一郎は「ガハハ」と笑い飛ばしたというが、これが全てを物語っている。民主党が「西松事件」後に設置した「第3者委員会」なるものは、まるで「お手盛り委員会」そのものであった。その象徴的な内容が、法相に捜査中止の「指揮権発動」を求めている点だ。総じて、委員で民放ニュースショーにでてくる元検...
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2009-06-11 07:26
(連載)新時代の公理系を考える(2)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
ところが、このテの話には、容易に想像されるように、すっぱり割り切った結論というものはない。あればあったで、一種デマゴーグのようなものになりがちなのも、われわれは歴史に学んでいる。で、人間が試行錯誤の末にたどり着いたのが、言論結社の自由を中核とする市民社会のレトリックだった、といってもさして誤りはな...
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2009-06-10 19:50
社民との連立が民主党政権のネックに
花岡 信昭
ジャーナリスト
民主党が次の総選挙で勝った場合、社民党、国民新党などとの連立政権になる。これは、たとえ民主党が単独で過半数を得たとしても同じだ。参院で民主党は単独過半数には達していない。社民党などの助けがあってはじめて「野党多数」となる。したがって、衆参のねじれを解消し、国会運営を有利に進めるうえからも、社民党な...
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