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2008-06-07 08:33
日中韓安全保障対話の可能性
武貞秀士
防衛省防衛研究所統括研究官
北東アジアでは、様々な多国間の対話,政策協議が行われてきた。金泳三政権のときの南北朝鮮と米国、中国の4カ国協議、金大中政権まで続いた日本、韓国、米国の政策調整の枠組み(TCOG)、2003年4月の中国、米国、北朝鮮の3者協議、同年8月に始まった北朝鮮核問題解決のための6か国協議、欧州の信頼醸成促進...
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2008-06-05 14:20
アフリカ支援は、日本式の借款中心で
愛知和男
衆議院議員
先日、わが国が主催するアフリカ開発会議、いわゆるTICADの第4回総会が横浜で開かれた。アフリカ諸国が依然として貧困から抜け出ることができないでいる。テロなどの温床になっているアフリカ諸国が貧困を克服して初めて世界の平和が達成されるといって過言ではない。したがって、日本としてどのような協力ができる...
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2008-06-05 00:08
「自衛隊機中国派遣」騒動の舞台裏を知りたい
大江志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
中国・四川大地震の災害支援のため、日本政府が検討していた航空自衛隊C130輸送機の中国派遣が見送られた。実現すれば、旧日本軍に国土を蹂躙(じゅうりん)された中国に、自衛隊の部隊が初めて降り立つ「歴史的な一歩」となるはずだった。「中国で慎重論が出ていることも考慮し」(町村信孝官房長官)たことが、取り...
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2008-06-04 23:27
(連載)対ミャンマー国際人道支援の課題(2)
首藤もと子
筑波大学教授
その新憲法案には、政治構造の根幹においてスハルト体制を意識したと思われる点がある。実際、1950年代のビルマとインドネシアには、とくに議会制が挫折して軍が権力の中核となる過程で、共通点がある。しかし、次の4点で、今日のミャンマー軍政はスハルト体制とは決定的に異なる。
第1に、独立後のインド...
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2008-06-03 12:09
共同体意識とイデオロギーの超克
李 鋼哲
北陸大学教授
近年「東アジア共同体」議論が域内諸国で盛り上がっている。日本は数年前までは「東アジア共同体」論議がかつての「大東亜共栄圏」を連想させると言って、ほとんどタブー視されていたが、ここ数年間は賛否両論はあるものの、議論が急速に広まっている。否定的な論調のなかで代表的なのは、価値観論争であろう。つまり、価...
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2008-06-03 11:01
(連載)対ミャンマー国際人道支援の課題(1)
首藤もと子
筑波大学教授
国連事務総長とASEAN外相会議の努力により、ミャンマーに対する国際人道支援がとにかく開始されることになった。あまりに遅すぎ、あまりにも不十分であるが、しかし軍政が国際支援の受け入れに同意したことは、2つの点で重要である。一つは、この国際支援の試みが「人道的介入」や「保護する責任」のような一方的行...
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2008-06-03 09:49
不可解な日本国内の対北朝鮮融和の動き
鈴木馨祐
衆議院議員
北朝鮮をめぐって日本の政界の最近の動きが妙だ。経済制裁解除、国交正常化を目指す動きがあるという。拉致や核、ミサイルといった諸懸案が動かないから事態打開のためということのようだが、韓国がすでに失敗した太陽政策という好例があるにもかかわらず、同じ徹を踏もうというのだろうか。そもそも、核にしてもミサイル...
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2008-06-02 23:52
現下国際金融システムの「絶対矛盾」
山下英次
EUI・ロベール・シューマン高等研究所 客員フェロー
今回の危機は、素性の良くないサブ・プライム・ローン問題に端を発した単なる流動性危機もしくは信用危機などではなく、早晩米国住宅市場全体のバブル崩壊につながるであろう。そして、それはアメリカ経済全体のバブル崩壊という事態に発展する可能性が大きい。米国経済は、長年にわたって、ほとんど爪先立ちの状態で、無...
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2008-05-30 19:46
アセアン経済共同体と金融・通貨協力
村瀬哲司
龍谷大学教授
アセアンは、設立40周年を記念する2007年11月20日の首脳会議において、アセアン経済共同体(AEC)の設立時期を2020年から2015年に前倒しにすることに合意し、AECの青写真に関する宣言を発表した。AECは、(a)単一市場と生産基地、(b)高い競争力を持つ経済地域、(c)公平な経済発展の地...
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2008-05-29 23:49
(連載)胡錦濤政権の対日姿勢を考える(2)
佐藤考一
桜美林大学教授
しかし、いい話ばかりではない。胡錦濤主席訪日の際、共同声明で使われた「戦略的互恵関係」という言葉にそれが表れている。青山学院大学の高木誠一郎教授は、『国際問題』誌2008年3月号で、「戦略的互恵関係」は「戦略的パートナーシップ」と同じ意味ではないと指摘した。日中共同声明を見てみると、日本語の「戦略...
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2008-05-29 00:45
根拠は何ですか?
零 淑華
留学生
4月29日の國分芳さんの本欄に対する投稿「東アジア共同体は最悪の結果をもたらす」(557号)を大変興味深く拝見しました。一般の学者と一寸違う立場に立って東アジア共同体構想を見るのは、とても価値があると思っております。しかし、文中の「歴史的に見て、あなたがたの子孫のうち、男子は殺されて、標本か、食物...
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2008-05-28 21:51
(連載)胡錦濤政権の対日姿勢を考える(1)
佐藤考一
桜美林大学教授
2008年に入って、チベット暴動、聖火リレー問題、胡錦濤国家主席の訪日、四川大地震、そして8月に控えた北京オリンピックと、プラスにせよマイナスにせよ、中国関連の記事が毎日のように新聞の紙面を賑わしている。まさに「龍の季節」の到来であるが、肝心の中国政府の対日姿勢はどのように評価できるのだろうか。
...
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2008-05-24 20:19
東アジア共同体と上海協力機構
河東哲夫
Japan-World Trends代表
「上海協力機構(SCO)」という妖怪の影に騙される人が多いので、その正体について卑見を述べる。元々この機構は、ソ連崩壊を受けて中央アジア諸国と中国の国境安定を確保するべく組成されたものである。2001年の9.11事件の後、米国がユニラテラリズムに急速に傾き、中央アジアにも軍事基地を獲得すると、SC...
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2008-05-22 22:19
胡主席訪日により新段階に入った日中関係
進藤榮一
筑波大学大学院名誉教授
暖春の旅――胡錦濤国家主席がそう呼んだ今次の訪日は、日中関係が、着実な成熟段階に入り始めつつある現実を示している。5年前、小泉政権下であったなら、靖国をめぐって歴史問題の入り口で会談は物別れに終わっていたはずだ。10年前、石原慎太郎氏が尖閣諸島上陸を企てた直後であったなら、ガス田開発をめぐって、国...
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2008-05-21 11:10
対露配慮でアジア外交を歪めるな
山田陽子
大学院生
河東哲夫氏は、3月28日付けの本欄への投稿「外貨50兆円を溜め込んだロシア」において「ロシアは、アジア・太平洋の一員として是非認めてもらいたい、そうすることで極東地方の地歩を少しでも高いものにしていきたいと考えている。だから日本はロシアとも、アジアのことを話し合っていくべきだ」と述べておられます。...
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2008-05-17 23:12
(連載)胡錦濤訪日の「円満成功」を検証する(3)
大江志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
愛国主義強化に走り、中国国内の反日感情を際限なく肥大化させた江沢民路線の修正なしに、日中関係の真の未来がないことを、胡錦濤氏は早い段階から痛感していたとされる。胡錦濤政権の対日重視姿勢は、当面揺らぐことはないものの、新時代の幕開けを演出した今回の首脳外交の精神が、「嫌中」、「反日」に染まったそれぞ...
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2008-05-16 23:49
(連載)胡錦濤訪日の「円満成功」を検証する(2)
大江志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
次に、「よりハイレベルの協力推進」では、安保分野でのハイレベル相互訪問の強化や、日中ハイレベル経済対話の戦略的活用などを具体策として盛り込んだ。最後の「国民感情の改善」は、日中両首脳、事務方とも最も心を砕いた点であろう。日中共同声明に、日本側の「反省」や「責任」に関する言及はなく、中国は「日本が戦...
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2008-05-16 04:59
国分さんの「東アジア共同体否定論」に反論する
中山太郎
研究所客員研究員
国分芳様、貴女の4月29日付けの本欄への投稿「東アジア共同体は最悪の結果をもたらす」(557号)を興味深く拝読しました。国分さんのすぐれた直観力を感じさせられました。おっしゃるとおりの結果になる可能性もありうるでしょう。神ならぬ人間の予測不可能なことでもあります。国際情勢も、刻々と変化しています。...
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2008-05-15 22:21
(連載)胡錦濤訪日の「円満成功」を検証する(1)
大江志伸
江戸川大学教授・読売新聞論説委員会特約嘱託
胡錦濤中国国家主席は、5月6日から5日間に及んだ日本公式訪問について、離日直前に見学した奈良市内で、報道陣に対し「訪日は円満に成功した」と強調し、日中関係の今後の発展に自信を示した。中国の首脳外交の公式評価に「失敗」はありえず、「成功」、「成果」といった常套句による総括が常ではある。だが、中国元首...
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2008-05-15 05:32
胡錦涛訪日と「東アジア共同体」
石垣泰司
東海大学法科大学院非常勤教授
今般の胡錦涛中国国家主席の訪日は、日中両国間の「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する共同声明をはじめ、気候温暖化問題等についての協調を含む70項目に及ぶ具体的協力に関する共同プレス発表が行われるなど、かなりの成果があったと評価して良いだろう。そのような中で、東アジア共同体に関する両国の協力の問題...
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東アジア共同体評議会