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2022-02-02 08:53
(連載2)毒にも薬にもなる日米連携
岡本 裕明
海外事業経営者
白人とアジア人は肌の色の問題ではなく、価値観と宗教的背景がかなり相違します。それが白人にはなかなか理解できないこともあるのです。このギャップを埋めることができる候補が日本だと私は以前から考えています。これが日米提携を通して一部でも禅譲してもらえる可能性はあるのです。これを生かすか、殺すかは日本次第です。
一方、毒の方は日本がアメリカ迎合主義に陥っている点です。これは戦後からあまりにも強い文化、社会、経済的影響を受け続け、アメリカにNOを言えない国になってしまった点です。独立国家でありながら自分では自立しているとは言い切れないのです。それが日米安保です。好む好まざるにかかわらず、日本はこのおかげでエコノミックアニマルになり、無防備で何かあればアメリカ頼みが可能でした。例えば尖閣問題一つにしてもアメリカに「尖閣は日本のものだよね」と同意を求め安堵する流れです。「自分ことを自分で主張できないんかい?」という声は出ません。
一方、北方領土が返還されない最大の理由の一つはウクライナ問題と同根で、あそこを日本に返したらアメリカ軍がそこにミサイルを設置してシベリアに向けるだろう、というプーチンの脅しに対抗できないわけです。韓国が朴槿恵時代にゴルフ場を潰して中国に向けてミサイルを設置して中国と韓国が疎遠になったのと同じです。別にアメリカはその気があれば北海道でそれを作ってもいいわけでロシアの詭弁に過ぎないのですが、それを言い切ることができないのが今の日本です。
とはいえ、個人的にはここまでがっちり作り上げた日米連携ですから、それはしっかり続けていくことが有益かと思います。ただ、今後はいつまでもアメリカの言うなりになるのではなく、日本の立場をしっかり説明し、外交上、強いニッポンを演じてもらいたいと思っています。あと20年もすれば戦争も戦後も知らない日本人が主流になるのです。あの時の話がまるで明治維新の時と同列で語られる時代は来るのです。その時、「なんで、日本ってアメリカにぺこぺこするの?」と子供に聞かれてお父さんは何と答えるのか、ここが私が憂うところであります。(おわり)
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(連載1)毒にも薬にもなる日米連携
岡本 裕明 2022-02-01 20:26
(連載2)毒にも薬にもなる日米連携
岡本 裕明 2022-02-02 08:53
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