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2026-02-08 15:44
(連載2)2つの力技ディール
岡本 裕明
海外事業経営者
2つ目の力技ディールはイーロン マスク氏のグループ企業内企業再編であります。スペースXがマスク氏のAIの会社xAIを39兆円で買収するというもの。これ誰が儲かるか、といえばテスラとマスク氏で何一つ面白くないじゃないか、と思われるでしょう。私はロケット、人工衛星、スターリンク…の流れで絶対に必要なのがAIだと考えています。なぜなら宇宙空間は人が殆どいないので人間に代わり誰かが作業をしなくてはいけないのです。そのフィジカルAI(人型ロボット)はテスラ社が製造する、その知的ノウハウはスペースXが出す形で分業体制を敷き、宇宙空間ビジネスで圧倒的ブルーオーシャンを築くことができるのです。
アマゾン創業者のベゾス氏もブルーオリジンで頑張っていますが、私から見れば桁が二つぐらい違うのであります。ではテスラはどうなるでしょうか?私はマスク氏よりIQが劣るので凡人の想像ですが、テスラ社はロボット製造販売の売上比率が今後急速に伸びて最終的にはEV販売部門を凌駕するとみています。10年後かもしれません。ではEVは諦めたのか、と思うでしょう。そんなはずがありません。トランプ氏が原油価格を政治的にどんどん引き上げればEVはまた注目されるでしょう。ロボタクシーも含めた自動運転化も進めば将来、日本の地方都市はロボタクシーだらけになっているかもしれません。
今日ご紹介した2つのディールは規模も金額も発想も普通ではありません。そのあたりの上場企業の社長の想像力では無理です。ではなぜこの2人には出来るのでしょうか?発想の原点が違うのだと思います。今までにない世界や社会を作りたい。そのためにはブレイクスルーをするのだと。その壁も1枚や2枚ではないし、厚みだってとてつもなく分厚いでしょう。彼らは時として蹴り上げて力技で壊そうとしますが、その裏には当然、周到な戦略も描いています。ディール巧者はストーリーを作り上げ、明快なシナリオをもってすべての行動に関連性を持たせて展開します。思い付きの行動など1つもないのです。もう1つは誰も思いつかないことや「あいつはアホだろう」と思われることをせっせとやるのです。
天才のイメージはアインシュタインだと思いますが、実際はそうとも限りません。別に理数学に圧倒する能力だけがあるわけではないのです。考えるチカラ、逆転の着想、大衆思想と隔離し自分の頭で世界を描ける人であります。天才は特定分野に圧倒的強みがある一方、バランス感覚は極めて悪く、一般生活にはやや支障があるぐらいの人が多いのもまた事実です。トランプ氏は天才ではないけれど相当切れ者でディール巧者です。マスク氏は天才型でディールは無茶なやり方も多いけれど最後はナシをつけるタイプです。日本ではこのようなぶっ飛んだ人にはチャンスがあまりありません。もちろん日本にも天才はいるはずです。統計的にはIQ130以上は人口の1-2%いるのです。(個人的にはマスク氏は150に近いと思います。そうなると比率は全人口の0.1%です。)日本の場合は社会がそれを好まず、才能に蓋をしやすいのです。よって単独で活躍しやすい音楽など芸術の世界でとてつもない才能を見せるのです。日本社会はギフテッドに与える道はビジネスではなく、違う世界に向かわせているとみています。日本もそのあたりの考えを変えれば面白いディールの話は開けてくるようになると思います。(おわり)
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(連載1)2つの力技ディール
岡本 裕明 2026-02-07 15:38
(連載2)2つの力技ディール
岡本 裕明 2026-02-08 15:44
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