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2020-07-22 23:54

(連載1)バイデン氏の大統領候補としての資質

岡本 裕明 海外事業経営者
 ジョー・バイデン氏、77歳。次期アメリカ大統領候補であります。しかし、日本の方にとってあまりなじみがないかもしれません。民主党の重鎮で中道派として君臨し、オバマ大統領の時には副大統領を務めました。11月3日の大統領選で当選すればその約2週間後の11月20日に78歳となり、大統領を82歳まで務めることになります。年齢で差別することはできません。例えばマレーシアのマハティール氏は92歳で首相に返り咲き、今年3月の94歳で退任しました。出来なくはないのですが、マハティール氏も決して盤石の首相体制ではありませんでした。ただ氏には過去の栄光があり、慣れたポジションということもあり、職務をこなしたとはいえますが、功績をあげるほどには至っていません。
 
 政治家でも閣僚から上になると特に激務であります。自分が関与しなくてはいけない案件が飛躍的に増え、切り口も多くなることから分刻みの日程となりがちです。また多くの政治家は週末も何らかの公務を抱えていることが多く、プライベートはトランプ大統領のように公務と公務の間を縫ってゴルフをするといった生活になります。トランプ氏は酒を一切飲まないのでそういう点での時間の管理はしやすかったのでしょう。バイデン氏も飲まないのでその点は大丈夫そうです。
 
 それにしても78歳からの大統領は体力的に持つのでしょうか?アメリカ歴代大統領で就任時の最高齢はトランプ大統領の70歳。退任時の最高齢はレーガンの77歳349日となっています。仮にバイデン氏が当選すればその両方を一気に更新することになります。確かに平均余命も伸びているし、健康でいられる間も飛躍的に伸びました。しかし、大統領の執務は激務以外の何物でもないのです。
 
 今でこそ、地球を飛び回ることはありませんが、平常時に戻れば10-15時間ぐらいの飛行をして諸外国に出向き、1泊程度でとんぼ返りを繰り返します。国内移動となれば通勤のようなものです。MLB、アメリカの野球のメジャーリーグの選手たちは試合のたびに国内移動をし続けるため、その体力維持が問われるといわれます。彼らのように若く、肉体を鍛えている者ですら堪えるのが移動なのです。(つづく)
 
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(連載1)バイデン氏の大統領候補としての資質 岡本 裕明 2020-07-22 23:54
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