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2020-01-10 13:44
(連載2)2020年代の日中関係を展望する
岡本 裕明
海外事業経営者
そうした発想は、近年の中国の発展により、今後は薄れてくるのではないか個人的には考えています。また、中国からの訪日客は今年1000万人程度になると見込まれており、多くの中国人が現代の日本を見て好印象を持って帰り、近隣に伝える口コミ化が進むとイメージは大きく変わるものであります。我々は政治や国の情勢、宗教、経済力などにより国家と国民を同体化しがちです。例えばアメリカ人は自由で心が広いイメージだったのにトランプ大統領のアメリカはその真逆です。そうなるとアメリカに親近感を持つ人は下がります。
内閣府の「外交に関する世論調査」を見るとトランプ政権下のアメリカに対する日本人の持つイメージはトランプ政権発足時と比べてまだ5ポイント程度低い状態です。一方、中国に対しては2016年を底に8ポイントほど上昇しています(ちなみに対韓国は2009年から37ポイント下落しています)。また、イメージは年齢にも影響します。戦争を体験した年齢層、あるいはその話や影響を受けた世代はそれを引っ張りますが、世代交代が進むにつれ変わっていくことも事実です。
となれば後は政治や世界から見た施策、開放度、親近感、ビジネスや旅行のしやすさ、政府の介入度など中心的世代が直面する感性がより重要になるとみています。安倍首相は習近平国家主席と今般会談をし、より緊密な関係を築く大方針を確認し20年4月の習近平氏の来日に向けた下地作りをしたのだろうとみています。個別案件は積み残していますが、成果は上がってくるとみています。
中国政府は少しずつではありますが、国際化を進めざるを得ないとみています。どこまで協調できるかはわかりません。ロシアのようにさっぱり親和性が進まない国もありますが、人権問題、通商問題などで世界の注目を浴びる中、中国が融和政策をとる可能性はあるとみています。その場合、日本が大いなるプラス効果を期待できるのだろうと思います。国民が作るイメージを政治が支えらえるのか、2020年に注目です。(おわり)
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(連載1)2020年代の日中関係を展望する
岡本 裕明 2020-01-09 13:59
(連載2)2020年代の日中関係を展望する
岡本 裕明 2020-01-10 13:44
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