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2026-10-13 00:51
韓国の大学無償化について
真田 幸光
大学教員
韓国国内では、「韓国の地方国立大、30校中17校は在校生の半分以上が授業料0ウォンである。」との見方が出ています。韓国国内の声を総括すると、「授業料0ウォンの学生が最も多い大学は国立木浦大学であり、全在校生の76.6%に達している。」と報道され、また、「韓国政府・教育部は来年の新入生から地方国立大学の授業料を全額支援することにした中、地方国立大30校のうち17校では、既に在校生の半分以上が授業料を免除されている。」との見方が出ています。
そして、昨年、国家奨学金と学内・学外の奨学金を合わせて授業料全額を免除された学生が全在校生の半分以上を占める地方国立大は17校であったとされ、このうち、当該比率が70%以上の大学が4校、60%台が2校、50%台が11校となっているとの見方も出ています。そして上述したように、「授業料0ウォン」の学生が最も多いのは国立木浦大学で、在校生5,664人のうち4,336人(76.6%)に達し、次いで国立昌原大(71.7%)、慶尚国立大(71.6%)、国立江陵原州大(70%)という順であったとされています。地方拠点国立大の中では全南大(61.7%)、全北大(51%)、江原大(50.8%)、慶北大(50.7%)の順で授業料を免除された学生の比率が高かったと報告されています。
更に、国立大学で、「授業料0ウォンの学生」の比率が高いのは、国立大学の授業料自体が少ないからであるとも分析されています。例えば、国立木浦大学は学部の授業料が学期あたり165万ウォンから211万ウォンとそもそも授業料が安いので、学生のほとんどが国家奨学金だけで全額を充当することが出来る水準のようであります。国家奨学金は国民を世帯所得に応じて10分割し、授業料を差等支援する政策となっており、基礎生活受給者(生活保護受給者)と次上位階層(それに準ずる低所得層)は全額、その次の層では1学期当たり300万ウォン、更にその次の層は220万ウォンなどと支援されているようです。
こうした状況に対して、私立大学側は、国立大の学生の相当数が既に授業料の免除を受けているにも拘わらず、国庫を追加投入するのは妥当ではないと主張しています。韓国私立大学教授会連合会(私教連)は、「地域の国立大の授業料は既に首都圏の私立大より大幅に低く、多くの学生が授業料を免除されているのに、無償化の為に予算を追加投入してはならない。授業料ではなく研究への支援を増やすべきである。」としています。 そして、この私教連など全国56の教授団体は9月18日、ソウルの光化門広場で記者会見を開き、「地方国立大にのみ授業料を全額支援するのは、大学の設立主体によって学生を差別するものであり、教育の機会均等原則に反する。」と強く主張しています。教育の無償化と教育のビジネス化が同時に進む日本と韓国の教育の世界は大きな、「歪み」が生じています。「教育は国家百年の大計」であります。日本も韓国も抜本的に教育を見直す時期にあるのではないでしょうか。
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