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2008-08-13 08:51

佐藤守さんの論にコメントする

中山 太郎  団体非常勤職員
 8月8日、10日の本欄への佐藤守さんの投稿「外務省の不信不義は今に始まるものではない」(640、642号)を面白く読みました。一言コメントします。海外生活で、わが国が「異形な国」と感じられるのは、軍人に対するそれぞれの国の人たちの尊敬の念を目の辺りにするときです。1990年代に北京で生活した際、在北京の外国人の様々な生活上の不便、不合理を何とか、少しでも、なくして行こうと、委員会を立ち上げ、後で嫌がらせを受けることもいとわず、前面に立って働いてくれたのは、米国武官でした。

 また、夏、北京は突然断水します。私の会社の事務所の昼間閉め忘れた水道栓から、水が漏れ、水浸しどころか、下の階にダメージを与えたことがありました。妻と謝りに駆けつけると、ご主人のカナダ武官は不在でしたが、奥様がおられて、「こちらは、損害は少ないので大丈夫です」「それよりも、この中国では、何が起こるかわかりませんから、あなた方のほうが大変ですね」と、かえって慰められました。

 その中国でも、一番信頼ができるのは、人民解放軍の人たちでした。地方出張で、借り上げた車が深夜山間部の道で故障して、どうなることかと思っていたとき、たまたま通りかかった解放軍の車から、降りてきた方が、さっと修理して、笑顔で颯爽と去ってゆきました(名前も告げず)。

 海外公館では、大使と同格に扱われるのが武官の長です。わが日本では、いまだ、自衛隊員の子供だというだけで、教員やクラスメートから陰湿ないじめに会うところもあるのが現状です。心痛むものがありますが、現状を一夜で変えることはできないのです。別の角度から、時間がかかっても、癖球を使ってでも、国民の受け入れることのできそうな形に持っていくより他に、方法がありません。こうした中「俺たち軍人は被害者だ。悪いのは別にいる」論は、駄目です。

 「真珠湾」外務官僚責任論ですが、私の知り合いの英国の元インテリジェンスの方は「あの『狐』の大統領(ルーズヴェルト)は、かりに日本側が開戦時に間に合わせて宣戦布告文を届けても、二重三重の罠を設けて、日本を悪者にしたはずだ。当時のワシントンの日本武官たちは、日本大使館の状況をきちんと本国に知らせていなかったのではないか」と述べていました。ホテル代踏み倒しの外務官僚の件は、ホテル支配人の女性にもだいぶ問題があるようですね。勿論、それで、この官僚の罪が軽くなる訳ではないでしょうが。
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