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2026-08-31 13:57

(連載1)韓国の動向について

真田 幸光 大学教員
 イ・ジェミョン政権を支える革新系与党である共に民主党の代表に、前首相のキム・ミンソク氏が選出された。イ・ジェミョン大統領に近い候補と距離がある候補が争う代表選となり、イ・ジェミョン大統領に近いキム候補が勝利したと評価されている。これにより、政権運営への後押しになるとの見方も出ている。一方、新代表は選挙戦で対立が深まった党内をどう纏め、支持率の下落傾向が続く政権を如何に支えていくかも注目されている。

 まず経済見通しについてである。政府系研究機関である韓国開発研究院(KDI)は、本年の韓国の経済成長見通しをこれまでの見通しより0.7ポイント高い3.2%へと大幅に引き上げている。人工知能(AI)投資拡大に伴う半導体超好況が輸出と投資を牽引することを前提とした変更である。ただその成長効果は雇用と家計全般に広がってはおらず、高い経済成長率と体感景気の乖離は大きい。KDIは経済見通し修正報告書で、本年の経済成長見通しを5月に提示した2.5%より0.7ポイント高い3.2%に上方修正した。来年の成長率も1.7%から2.2%に0.5ポイント引き上げている。メモリー半導体市場の成長が当初予想より大きく拡大するであろうという判断が反映されている。 

 次に金融情勢についてである。韓国の通貨・ウォンは基軸通貨米ドルに対してウォン高傾向に動き始めている。米国・連邦準備制度理事会(FRB)の9月の利上げ観測が弱まっており、米ドル安となっている影響でのウォン高と分析されている。米国の小売売上高と消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)はいずれも市場予想を下回っており、利上げ観測が遠のいたことによる反応である。こうした中で、韓国の輸出企業による米ドル売りもウォン高を後押ししたと韓国金融当局は見ている。過去には月末に集中していた米ドル売りが最近では半導体企業を中心に恒常的に出るようになり、米ドル安圧力を強めているとも見られている。尚、韓国ウォンも基軸通貨・米ドルに対してウォン高に転じているにも拘らず、我が国・日本円高が見られないのは、やはり日本政府の金融政策にその原因はあろう。

 尚、米国政府・財務省は、長期国債バイバック(再購入)の限度を1回当たり20億米ドルから少なくとも40億米ドルにと、2倍以上増やすと発表している。発表直後30年物国債金利は0.09%ポイント下げ年5.196%に、10年物国債も0.057%ポイント下がり4.647%となっている。財務省が公開した米国の総国家負債(8月18日基準)は40兆470億米ドルで、史上初めて40兆米ドルを超えている。(つづく)
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