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2026-08-25 13:16

(連載1)国民の象徴としての皇室の在り方を示した皇嗣殿下

宇田川 敬介 作家・ジャーナリスト
 日本といえば、間違いなく皇室が素晴らしい。ちなみに現在英訳で「エンペラー」と言えるのは、世界で、公式には日本の天皇だけであり、当然に世界の頂点に立つということになる。私の個人的な内容であるが、今から十数年前に、タイのプミポン国王在位60周年の式典に、付き人として参加した。日本タイ協会の専務理事の東久邇信彦氏の付き人である。そのときに、当然に席次があるのだが、日本の天皇陛下(現在の上皇陛下)は序列1位である。なぜかと聞いたところ「エンペラーはオンリーワンだ」といわれた。アメリカの大統領(当時はブッシュ大統領であったか)や、中国の国家主席(代理しか着ていないが)は、「あいつらは平民だから、政府の内容は別でも王室の儀式では序列は各王室の下になる」という解説をもらったことに非常に興味深く感じたものである。
 
 日本人の場合、どうしても現在の効力などを加味してしまうが、実際には「王室としての歴史と王室の付き合い」ということが最も重視されているということになるのだ。そのような天皇陛下が世界で重視されているということは、間違いなく日本のすばらしさの一つである。まずは、パラグアイの訪問に関してみてみましょう。秋篠宮皇嗣殿下のご訪問は、日本人移住90周年という節目を契機に、長年にわたり現地社会に根を下ろしてきた日系人コミュニティとの強い絆を再確認し、二国間の友好親善をさらに深める重要な意義を持っている。

 南米における日系移住者は、入植当初の過酷な環境を切り拓き、農業や産業を通じて現地の経済や地域社会に多大な貢献を果たしてきました。皇室が代々にわたり現地を訪れ、そうした移住者やその子孫である日系人たちの努力をねぎらい寄り添い続けてきた歴史は、現地日系社会にとって大きな精神的支えであり続けています。皇嗣殿下が自ら足を運ばれること自体が、日本国として歴史的経緯と日系社会を大切にし続けているという力強いメッセージとなり、世代を超えた連携を未来へ繋ぐ契機となります。

 世界から日本の皇室が求められているという観点においては、政治的・外交的な利害関係を超えた「普遍的な信頼と親愛の象徴」としての役割が背景にあります。皇室による国際親善は、相手国の国家元首をはじめ、現地国民や日系社会との間に温かく誠実な信頼関係を築き上げる独自の力を備えています。国家間の関係が政治や経済の変動に左右されやすい現代において、歴史的な連続性と文化的な敬意に基づいた皇室の訪問は、国際社会において双方の架け橋となる貴重な役割を果たしており、そうした穏やかで持続的な外交の姿勢が世界各国から高く評価され、期待されています。(つづく)
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