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2025-01-16 22:05

北朝鮮の仮想通貨窃取について

真田 幸光 大学教員
 急速に核弾頭開発、長距離ミサイル開発を進めている北朝鮮、その技術力の背景にロシアが存在していることは否めませんが、今のロシアに、経済的な支援を北朝鮮に対して供与出来る余力はないものと見られます。また、中国本土とても、北朝鮮の軍事力の飛躍的拡大を誘導する為に経済的支援を進めていくとも思えません。こうした中、北朝鮮の一つの資金調達方法として、指摘されているのが、「仮想通貨の窃取」であります。その北朝鮮の仮想通貨窃取について、以下のような情報が入ってきましたので、ここで参考までにご紹介したいと思います。
 
 私から見ると、以下に見られる金額はさほど大きくはないですが、こうした形で資金調達をしていると思われる点は、参考にしておきたいと思います。「仮想通貨(暗号資産)の複数のプラットフォームから北朝鮮が窃取した仮想通貨の額が過去最大の13億米ドル以上に達するとの分析結果が公表された。世界の被害額全体の60%が北朝鮮の犯行であることが確認されたのである。ブロックチェーン分析会社のチェイナリシスが2024年12月19日に明らかにしたものである。それによると北朝鮮と関係するハッカー集団は複数の仮想通貨プラットフォームに対し、2024年だけで47件のサイバー攻撃を行い、総額で13億4,000万米ドル相当を窃取したと報告されている。これは2022年の11億米ドルを上回る金額であり、昨年の6億6,050万米ドルの2倍以上となっている。

 チェイナリシスによると、これは過去最大の規模となっている。また、全世界の仮想通貨プラットフォームの窃取被害額22億米ドルのうち、60.9%が北朝鮮のハッカー集団によるものとなったということである。チェイナリシスは、「北朝鮮による仮想通貨へのサイバー攻撃はその回数が徐々に多くなっているようである。」とも指摘している。チェイナリシスはまた、「北朝鮮は窃取した仮想通貨を大量破壊兵器や弾道ミサイル開発の資金としてつぎ込んでおり、世界の安全保障に脅威となっている。」と警告している。」とのことであります。
 
 仮想通貨は利便性が高く社会にとって有益なモノとの評価もありますが、やはりまだその安全性には疑問も残り、仮想通貨のみならず、「法定通貨を背景とした電子マネー化」についてもやはり慎重に対応していくべきではないかとも感じます。引き続き、動向をフォローしたいと思います。
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