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2020-10-21 17:09

目が離せない最近の中台関係

中山 太郎 非営利団体非常勤職員
 10月18日付の読売新聞に「除名された台湾『野鳥学界』」の記事が大分大きく出ていた。英国に本部を置く国際的な野鳥保護団体「バードライフ・インターナショナル」が9月、台湾の団体を除名した。理由は、台湾の国号の「中華民国」の名称変更と「台湾独立を唱えない」などを約束する政治文書へ署名しなかったからとのことだ。野鳥保護の分野でも中国の大きな影響力が読み取れる。野鳥保護については、日本は中国と緊密な交流を続けている。日本で絶滅したトキを中国が寄贈してくれ、長年の日本での飼育の末、増殖したトキが日本の自然界に放たれたことは大きなニュースになったのでご存知の方も多いだろう。小池都知事は、五輪が無事に開催できるかで悩みが多いが、上野動物園のパンダの貸与延期交渉でも頭が痛いだろう。コロナ騒動で事務方は多忙をきわめる中、パンダにも貴重な金と人手、エネルギーを費やさねばならない。東京都民の多くは、中国嫌いが増えているそうだが、パンダは大好きなのだ。

 最近会った中国人は、世界でいち早くコロナの災禍を抜け出し、経済再浮上へ動き出したゆえか自信満々である。私の長い中国人との接触を思い起こすと、7、80年代の中国の若者たちは、東京から箱根への快適な道路をバスで通行するのに慣れなくて、車内で良く吐いた。自国のガタガタ路になれていると、あまりにもスムーズな道路はかえって気持ちが悪くなると述べていた。浅草で天ぷら屋に団体で入ったが、天ぷらも美味だが、出てきた米の飯が素晴らしいとおかわりの連発で、店の人からもうご飯はなくなりましたと言われた。その頃の中国では、お米は、味も悪いが、必ず小石が入っているので、気を付けて歯にあたらないように慎重に食べなければならなかった。

 東京郊外の自然豊かな場所のセミナーハウスで何日間か会合を持った。以前、西欧の学生たちが来て、素晴らしいとほめていたが、中国の人たちは、夜、小川に落ちたり、木の枝に服を破いたり散々だった。日本へ観光で来ている中国人のビヘービアにつき、私の日本人の知り合いは少しがさつだなどと言うが、昔から比べれば雲泥の差だ。そのキャチアップの速さにはビックリだ。人間の向上心には驚くばかりだ。

 2000年代の初め、バチカンの聖ピエトロ寺院、ここには有名なミケランジェロのピエタ像があるが、その頃解禁された中国人の海外渡航で、多くの若者が同寺院を訪ね、山猿のように騒いだりした。私の知り合いが偶々、ボランティアでお手伝いをしていたが、上司から彼らを静かにせよと命じられた。しかし、彼女がいくら注意しても静まらない。これが何日も続いた。バチカン側は最後に、入り口に何台もの大型のスピーカーを置き、英語、日本語など7か国語、その中に一番の狙いの中国語を入れ、この場所は、祈りの場所です。見学はお静かにとやったのだった。そのバチカンは、今や、台湾を捨て、北京への乗り換えに水面下で、大分激しく動いているとの情報もある。司祭、司教などの聖職者の任命権は現地には任せないのが原則のところ、中国にはお目こぼしで、中国政府側の愛国教会の任命した聖職者を認めたりしている。
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