国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百家争鳴」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2017-01-13 20:23

平成29年の年頭を迎えるにあたって

鈴木 馨祐  衆議院議員(自由民主党)
 いろいろな出来事があった平成28年が終わり、新たな年、平成29年、2017年を迎え、年頭にあたっての所感をここに述べさせていただきたいと思います。今年は国際政治的に不透明感の漂う年と言われています。我が国が直接影響を受ける東アジア情勢に関連する国々の状況でいっても、アメリカでは1月20日にトランプ新大統領が就任、中国でも秋に中国共産党全国代表大会、韓国でも大統領の交代、フィリピン、タイでも政権の行方に不透明感が漂います。また国際金融的にも、中国の景気の先行き、新興国の脆弱性の高まり、英国の離脱手続きに加えオランダやフランスでも反EUの政権への交代の可能性が高まることによるユーロ圏の危機と、まさに不確実性の芽の枚挙に暇が無い状況です。

 そんな中、日本に求められるのは、経済、安全保障両面における世界の秩序へのコミットメントに他なりません。多くの国々の政治リーダーたちと様々な議論をする中で、日本への期待が高まっていることを実感しています。島国である我が国は、人口減少のこの時代にあっては、将来の暮らしを維持していくためにも、国をオープンにしていく、自由・人権・民主・法の支配といった共通の価値を持つパートナーを東アジア地域に広げていく、こうした取り組みを進めていくことが必要です。また世界においてもそのような役割を期待されているといって過言ではありません。

 そして、何よりも、国内にあっては頑張る人が報われる社会構造への転換・改革を断行し、活力とヒト・モノ・カネの好循環を民間主導で創りだしていくことができる環境を政治が創ることが求められます。安倍政権もスタートから4年が経過しました。政権与党の一員として、あらゆる政策の議論にあたって、弛みを指摘されるようなことが無いよう、緊張感を持って取り組まねばなりません。我々が改革姿勢を失うことがあれば、一瞬にして国民のみなさまからの信頼を失うことはこれまでの経験からも明らかです。このところ、税金の無駄使いにつながりかねない、何でも政治や政府が口を出す「肥大化した政府」を目指す旧い動きが一部で見られるようになってきているのも事実です。

 しかし、今の我々にそのような過去に政策効果が否定された旧い政治のやり方を今一度試してみる余裕はありません。また、金融政策、財政政策はあくまで真にこの国の底力を強くできる改革を進めるための時間を得るためのものという原点に今一度立ち戻ることが必要です。労働市場改革をはじめとする構造改革、社会保障改革をはじめとする財政改革を断行するために残された時間はわずかです。この一年、微力ではありますが、一人ひとりの努力が真に報われる社会を実現するべく全力で頑張ってまいりますことを改めてお誓いしまして、年頭にあたっての私の所感とさせていただきます。
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『百家争鳴』から他のe-論壇『百花斉放』または『議論百出』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会