国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百家争鳴」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2006-11-17 16:36

連載投稿(1)超えられないハードル:東アジア共同体、どこまで可能か?

鈴木 馨祐  衆議院議員
 東アジア共同体についての議論が非常に盛んである。確かに少子高齢化が進行し、国内マーケットの縮小が懸念される昨今の日本において、更なる成長や繁栄を続けていくためには、躍進し続け、人口も増加し続けるアジアのマーケットを常に念頭に置かざるを得ない。中流階級が誕生し、人口の一部とはいえ高い消費が見込まれる消費者層の増大、いまだ導入されていない環境技術や低いエネルギー効率が、今後のマーケットとしてのポテンシャルを感じさせるのは、極めて自然な流れである。

 また、この地域における産業の発展や高所得層の出現は、同時に金融市場の活性化を予感させるものであり、金融インフラの1つとしてアジア共通債券市場構想の今後の進展の可能性は高い。またいまだに高い経済の脆弱性を考えれば、通貨システムをどうするべきかの検討は必要であり、チェンマイ・イニシアティブのように日本のリーダーシップのもとでリスクを軽減することも必要であろう。

 このように見ていくと、実態的にもまた必要性の面からも東アジア共同体への流れは避けられないようにも思える。このような認識を前提として、地域共同体の実現可能性、すなわちどのような共同体が可能かについて検討したい。

 地域共同体の代表的なものとして思い浮かぶものは、EUとNAFTAであろう。そして大体の共同体はこの2つの類型に属すると思われる。類型とはすなわち、いくつかの地域内大国が連合してリードするEUタイプ、圧倒的な影響力を持つ一国がリードするNAFTAタイプである。東アジアの状況を見るとき、客観的に見てこの地域には世界第2の経済大国であり、サミットメンバーである日本と世界最大の人口と陸軍を持つ国連常任理事国の中国の2カ国が存在していることからも、地域共同体は政治的にもNAFTA型のような一国リード型にはなり得ず、EUタイプに近い形となる可能性が高い。(つづく)
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『百家争鳴』から他のe-論壇『百花斉放』または『議論百出』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会