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2026-04-28 00:00
(連載1)原油価格上方修正の可能性はあるか?
岡本 裕明
海外事業経営者
私は原油価格は他の資源価格に比べて安すぎると申し上げてきました。では将来、原油価格の水準が訂正され、今より全く違う水準になる可能性はあるのでしょうか?まず、例を掲げましょう。2000年の主要資源の価格と現在の価格を比べてみましょう。
金 270㌦ → 4700㌦ (17.4倍)
銀 5.0㌦ → 76㌦ (15.2倍)
銅 0.8㌦ → 6.1㌦ (7.6倍)
原油 25㌦ → 96㌦ (3.8倍)
原油は1970年代に約10倍になりました。原油は安いエネルギー源として重宝していたのですが、産油国による原油相場の政治的利用により2度にわたる石油ショックが起き、価格が暴騰しました。また当時はローマクラブなどが発した原油採掘限界説などが高騰する原油価格を更に後押ししたこともあります。しかし、原油価格がその後、他の資源と比べて価格上昇率が低めに抑えられている理由は多岐にわたります。
まず、70年代に比べて採掘技術が大きく改善し、当時は計算外だった資源が採掘可能になりました。その典型がシェールオイルです。これでアメリカは一躍世界最大級の産油国にのし上がるのです。次いでこの20年ぐらい進んだ化石燃料から持続可能なエネルギーへの転換が進んできていることがあります。例えば日本は70年代の原油輸入量は2.9億リットルでしたが、人口減も伴い、2025年は1.3億リットルと半分以下で毎年その輸入量は減っています。
とすれば原油が80年代から他の資源に比べて上昇率が上がらないのは政治的ないしOPEC+のような人為的価格調整によるいびつな価格形成をしたことが長い目で見て市場からの信認を得られなかったことはあるのでしょう。つまり恣意的に決まる原油価格はリスクがあるから燃費効率を改善したいという需要側の願望であります。そのために世界は代替エネルギーを模索し、中東の産油国でさえ、このままでは国家が維持できないと他の産業誘致を進めているほどであります。もう1つはサウジやロシアが産油の収入に頼る国家財政であるために市場の価格自動調整機能ではなく、OPEC+を通じた統制価格にしたことが逆に誤りで、価格を抑制する結果になった可能性はあります。金銀銅は価格抑制がなく、あくまでも市場相対相場であることを考えると現在の原油価格はOPEC+サマサマと言える可能性はあるのです。(つづく)
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