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2025-10-19 00:00
(連載2)中国共産党はチャットGPTを戦争に使おうとした
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
こうした仮説から見えてくるのは、対抗的な国家勢力が生成AIを「情報インフラの裏口」として徹底的に活用しようとしている点である。次のステップとして、AIプラットフォーム側の異常検知強化や透過的なログ公開、企業・政府間の情報共有フレームワーク設計に関心が移るかもしれない。
中国政府機関がChatGPTを使って監視手法や情報操作プロトコルを試験していた疑いから、AIを介した情報優位性の獲得が軍事的な野心と結び付く可能性がある。こうした手法が台湾周辺や米軍拠点へのリアルタイム偵察、誤情報拡散、作戦計画策定に活用されたと仮定すると、局地的衝突が世界大戦へエスカレートするシナリオが浮かび上がる。
フェーズ1: AI駆動の偵察と誤認
ChatGPTを通じて衛星データやSNS位置情報を自動集約し、中国は数時間で台湾海峡の軍事動向を把握できる体制を構築する。米側が意図せぬ艦船の位置ずれや演習中の飛行経路を「脅威」と誤認するリスクが高まり、警戒レベルが急激に引き上げられることになる。この段階での情報の食い違いが、初動対応の緊張を極度に高める下地を作る。
フェーズ2: プロパガンダと世論操作
並行して、生成AIが英語・日本語・中国語で自動生成した誤情報をSNSに垂れ流し、台湾支援を求める世論と反対派の分断を図る。米国内では「台湾危機はデマ」のノイジーマイノリティが台頭し、議会承認を遅延させる。日本やオーストラリアでも「同盟不要論」が吐露され、抑止力そのものが揺らぐことになる。
フェーズ3: 局地衝突と奇襲作戦
誤認された米艦の動きに合わせ、中国軍は限定的な電子妨害やミサイル試射で台湾近海の通過権を主張。米駆逐艦が迎撃態勢に入ると判断した中国側は、AIが策定した最適化された「奇襲上陸シナリオ」を発動し、僅かな海峡封鎖を試みる。この小規模衝突は瞬く間に激化し、双方の指揮系統に混乱を招く。
フェーズ4: 全面戦争への拡大
台湾沖での断続的な砲撃や電子戦が数日続くうちに、米側は「中国による主権侵害」と判断し艦隊増援を派遣。中国もAIが算出した「米反撃タイミング」を先回りする形で追加ミサイルを発射し、日米の共同演習海域にも飛来。両国の国内世論が「断固たる報復」を求める中、衝突は東アジア全域を覆う全面戦争へと発展し、結果的に第三次世界大戦の泥沼に足を踏み入れる可能性が高まる。
この仮説を踏まえると、情報の即時性と信憑性を担保する国際的な監視連携や、AI生成コンテンツの源泉を追跡する技術的・制度的枠組みの構築が急務ではないか。(おわり)
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