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2025-05-30 00:00
(連載1)キルギス・ウズベキスタン両国への公式訪問
鈴木 馨祐
法務大臣
4月29日に出発し5月3日朝に帰国の日程で、キルギス・ウズベキスタン両国を日本の法務大臣として公式訪問しました。日本からの閣僚級以上の公式訪問は、キルギスが2015年の安倍総理訪問以来10年ぶり、ウズベキスタンはこの10年で2015年の安倍総理、2022年の林外相に次いで3人目となります。
最近では国際政治的に中央アジアが注目度を高めており、中国とロシアが勢力圏拡大を狙う一方で日本や欧米、韓国が関与を強めつつある状況にあります。実際、中国は後述する2023年に続いて2025年後半にも第二回「中央アジア+中国」首脳会合を予定し、私の訪問直前の4月26日に「中央アジア+中国」外相会合を昨年12月に引き続き開催するなど野心的に動いています。
一方、同じく訪問直前の4月27日には「中央アジア+イタリア」首脳会合が予定され(ローマ教皇死去により延期)、4月4日には「中央アジア+EU」首脳級サミットが開催、昨年4月にはイギリスのキャメロン元首相・外相(当時)が中央アジア歴訪を行い、またドイツは2023年9月の第一回「中央アジア+ドイツ」首脳会合に続き第二回を2024年10月に、アメリカもバイデン大統領(当時)が2023年9月に「中央アジア+米国」首脳会合を行ったのに続き、トランプ政権においてもルビオ国務長官が2月にC5+USの枠組みへのコミットを表明するなど、国際政治の中で中央アジアは近年極めて大きな注目を集めています。もともと、中央アジア諸国はロシアや中国とはCIS関連や上海協力機構など長期にわたり対話の枠組みを有しており、さらに中国については冒頭にも少し触れましたが、2023年の広島でのG7首脳会合にぶつける形で、同じ日程で西安に中央アジア5か国首脳を招き第一回「中央アジア+中国」首脳会合を行ったことをご記憶の方も多いかと思いますが急速に影響力を拡大しようとする動きが顕著です。
歴史的にも中央アジアは、ロシア、中国、トルコ、イラン(ペルシャ)、インドなど、様々なパワー(大国)に挟まれた地域で、ユーラシア大陸における地政学的な要衝として、着目されてきた地域です。特に、ここ最近の状況で言えば、我が国から地政学的・地経学的な視点でユーラシア大陸を見た場合に、強権的なロシアと中国を除いてみると、ASEANと中央アジアが日本の安全保障戦略上も戦略的に非常に重要な地域になることは明白です。中国の軍事的脅威に晒される最前線に位置している日本にとって、中央アジア諸国が、経済的にも政治的にも中露どちらにも過度に依存せず、地域全体として強く自立した地域となることの意義は、東アジアの安定という意味においても極めて大きく、自国の長期的安全保障の観点からも重視されるべき地域と言えます。(つづく)
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