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2025-04-14 00:00
韓国人の外国人に対する意識について
真田 幸光
大学教員
韓国人、朝鮮民族は、多民族と比べると、相対的には、「民族に対するアイデンティティが強い。」と思われます。大国に挟まれ、大国と迎合しないと生き残れなかった歴史の中、むしろ、芯ではアイデンティティを守ろうとする意識が強くなったのではないかと思います。こうした中、今日は、最近の韓国に見られる、「外国人に対する意識」について、取り上げてみたいと思います。
一つ目。「ソウル市内の大学キャンパスでのこと。中国人留学生が教室の前で、大声で電話しながら笑うと、韓国人学生たちは眉をひそめていた。ある韓国人学生は、迷惑行動ではないか、本当に聞きたくない、と言い合った。キャンパス外の飲食店街で会った学生は、韓国語がなく中国語しか書いていない食堂の看板を見て、中国人の親しい友人も多いが、韓国人に対する配慮なしに看板とメニューが中国語しかないところには行きたくないと話した。」どうも、中国人に対する嫌悪感は若い人の中に広がってきているようです。
二つ目。「韓国の20~30代は、日本に対して他の年齢層より好感度が高いことが分かった。 朝鮮日報とソウル大国家未来戦略院が韓国人の4カ国に対する好感度を調べた結果、全ての年齢層で米国、日本、中国本土、北朝鮮の順となった。回答者に各国について、0点(非常に否定的)から100点(非常に好意的)まで100点満点で点数を付けてもらう方式で調査を実施したが、20代の日本に対する平均点数は46点で全ての年齢層を通じて最も高かった。30代、70代以上がいずれも41点でそれに続いた。60代は40点、40代は38点で、50代が35点で最も低かった。20代とその親の世代である50代の点数差は11点で、2世代間の日本に対する好感度のギャップが最も大きかった。日本に対して好意的(60~100点)と答えた20代は32%であったのに対して、50代では16%であった。否定的(0~40点)と答えた20代は38%で、50代は60%だった。」若い世代には、強くなった韓国を背景にして日本に対する劣等感が少ないものと見られ、それに対して50代は強い日本に強烈に抑え込まれた記憶が残っていることからの日本に対する反発意識が強いものと見られています。
三つ目。「韓国人は在外同胞や外国人労働者など他の移住者集団よりも脱北者の方に距離感があると感じていることが調査で分かった。 韓国保健社会研究院が発表した、2024移住者と社会統合という調査の結果によると、移住者に対する社会的距離感は1位が難民(3.72点)、2位が脱北者(3.29点)であった。この調査では、5点に近いほど遠い存在だと感じていることを表す。脱北者に対する距離感は、中国本土の朝鮮族やロシアの高麗人といった韓国系外国籍者(3.24)、外国人労働者(3.2)、結婚による移住者(3.01)、留学生(3.0)、永住権者(2.81)に比べて大きかった。アンケートでは、各移住者集団の人々を回答者の配偶者(1点)、親しい友人(2点)、職場の同僚(3点)、隣人(4点)などとして受け入れられるかどうかを尋ね、平均点を出した。受け入れられないという回答は5点とした。この結果について、脱北者を含めた各移住者集団とは、職場の同僚あるいは隣人として付き合うことは出来るが、配偶者や親友として受け入れるのは難しいと考えている韓国人が多いと解釈出来る。男性より女性の方が、若者・中高年に比べて高齢者の方が、移住者をより遠く感じていることも明らかになった。」韓国でも、移民・難民の問題が今後、顕在化してくるものと思われます。
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