国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百家争鳴」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2019-01-08 22:33

(連載1)平成31年の年頭にあたって

鈴木 馨祐 衆議院議員(自由民主党)
 平成という元号で迎える新年も今年が最後ということになりました。この30年間を振り返るとき、外交においても経済においても大きな変化があったことを我々は直視せねばなりません。国際情勢ということでいえば、30年前にはソ連という国が存在していたことを考えれば、日本を取りまく世界の情勢は、冷戦からポスト冷戦を経て、中国、北朝鮮の軍拡に直面するいわば過去に例を見ない直接的な脅威を目前に抱えている状態にある。その一方で、トランプ大統領の下で、アメリカが世界で果たす役割についてはかなりの不透明感が漂っています。その中で日本としてどのようにこの安全保障環境に対処していくべきなのかという短期的・中期的な課題を我々は解決せねばなりません。

 また世界経済が今後、イノベーションの力が「データ」というものに相関するようになり、かつ法的、実効的に早い変化に対応せねばならないことを考えれば、国際的なルールや標準作りに日本は戦略的に関わっていかねばなりません。同様のことは国際金融におけるマネーの流れを考えれば、金融市場への関与についても戦略的な取り組みがこれまで以上に必要です。また長期的な課題として、気候変動に伴う様々な事象が現実のものとなった昨年を振り返れば、経済の問題として我々は国際社会を巻き込んで真剣に気候変動の問題に立ち向かわねばなりません。

 国内に目を転じれば、人口減少の中で国際競争に立ち向かえるような底力を長期的に強くせねば、我が国は確実に衰退してしまいます。金融政策や財政政策は当然のことながら一時的なカンフル剤になりこそすれ、それによる景気浮揚を行っているうちに日本経済の構造改革をしっかりせねば、全くの無駄ということになりかねません。そこで必要とされるのは、終身雇用のような雇用慣行により、能力を十分に発揮する機会を奪われ、あるいは本来いるべきではないところに縛り付けられている「ヒト」、そして株の持ち合いや企業の内部留保、税体系や資本市場の最適化が出来ていないために生産性が高いところに回らない縛り付けられている「カネ」をどう解放できるか、国の限られた資源の流動性を高めて、発揮できる能力を最大限発揮できる環境を作る、そのための構造改革を断行することに尽きます。

 そして財政に関しても、無駄を排除するのは当然ですが、それだけではもはや問題は解決しない。予算編成過程をみてみれば、「正しいか正しくないか」だけではなく、ある程度、価値観や哲学に基づいた「必要なもの」の間での優先順位付けをせねばならない状況にまで我が国の現実は来ていると思います。そうでなければ、この国の財政は破綻への道を突き進むことになってしまいます。(つづく)
 
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『百家争鳴』から他のe-論壇『百花斉放』または『議論百出』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会